僕は中学2年から30代前半までいわゆる
バンドをやっていました。
初めてバンドを結成したときは
大抵コピーから始めると思うのですが、
僕らは一番最初YMOのコピーバンドとして
スタートしました。
担当はキーボードです。
普通バンド結成というと、
ロックやポップスなどのボーカル入りの
バンドのコピーから入るのが一般的だと思いますが、
当時のYMOのようなボーカルの無い、
いわゆるインストルメンタル中心の
バンドから始めるのは珍しかったと思います。
その後、高校に入ってからはカシオペアや
Tスクエアなどのフュージョンバンドのコピーと
オリジナル曲も作るようになるのですが、
相変わらずメインのバンドはインスト中心で活動し、
社会人になってからもオリジナルのフュージョン曲を続け、
最終的には、スタンダードジャズをやるようになりました。
並行して洋モノのハードロックや
J-POPのコピーバンドもいくつか掛け持ち
していましたが、あくまで助っ人的な
位置づけでしか考えていませんでした。
J-POPをよく聞くようになったのは、
バンドを辞めてからですね。
当時は演奏力のあるバンドとして、
県内ではそれなりに認知されていたのですが、
コンテストやライブなどで盛り上がるのは
結局ボーカルがいるバンドでした。
テクニックもオリジナル曲の出来映えも
絶対僕らのほうが上だと思っていても、
コンテストなんかではボーカルの入った
いわゆる典型的なバンドに最終的には
負けるんですよね。
それで、つくづく思ったのが、
CDを買ったり、よくライブへ行ったりする
いわゆる音楽好きのひとが
世の中には沢山いると思うのですが、
そういった人たちの多くは、
実は音楽が好きというよりは
歌が好きなんだなということでした。
歌もしくは歌詞以外の音楽的な要素は、
大まかなノリであったりとか、
曲のアレンジの雰囲気であったりというような
何となく漠然としたものとしか捉えていない
場合が多いことに気が付いたのです。
漫画は好きだけど、絵画には興味が無い
といったのと似ているかもしれませんね。
もちろんポピュラリティーは否定しませんが、
ある1小節のアレンジに悩みまくったり、
凝ったコード進行を考えたりしていた
経験のあるものとしては、
もっと音楽を音楽として捉えて聞いたほうが、
楽しめるんじゃないかと思ったりもします。
でもまあ、ようするに僕らは、
もともと大きなパイを相手に
音楽表現する人間ではなかったということ
なのかもしれません。
そして現在、あらためて日本の
ポピュラーミュージックシーンを見渡してみると、
ほとんどのアーティストと呼ばれている
人たちは、アーティストと呼ぶに値する
作品を生み出しているようには思えないというのが、
僕の率直な感想ですね。
最近のバンドやグループはほとんど知らないのですが、
自分的に最近いいなと思っている人たちは
「avengers in sci-fi」と「和楽器バンド」ですね。
彼らには、明確なコンセプトと
しっかりとしたバックグラウンドが
あるような気がします。
それにカッコいいし ^ ^
もう古いのかな?
僕的にはめっちゃ新しいんですけど・・・