カタチの見えないものにお金を出さない人々の件

私はグラフィックデザイナーという
仕事を生業としているのですが、
人にそのように名乗っても、
どんな仕事なのか分かってもらえない
ことが度々あります。

グラフィックデザイナーなんて、
その辺にゴロゴロ転がっているような
職種だと思うのですが、
「何をデザインする方なんですか?」
みたいなことを聞かれて、
いちいち説明するのが面倒くさいと
いうのが正直なとこですが、
もちろん、そんな質問には
優しく、丁寧に説明させていただいてます。

デザイナーといえば、
皆さん真っ先に思い出すのは何デザイナー
なんでしょうかね?

やっぱり、ファッションデザイナーとかが、
巷でよく耳にするデザイナーなのかな?

私が住んでいるような地方のほうでは、
さらに認知度が低くて、
特に年配の方からすると、
この横文字商売は、なんだかうさん臭い
ものに見えるようです。

グラフィックデザイナーとは、
簡単にいうと、広告宣伝物全般の
デザインをするデザイナー
ということなんですが、
目に見える納品物とすれば、
例えば、チラシやパンフレット、
新聞広告、カタログなどが最終形態として、
お客様に納品される訳なんです。

東京や、その他の大都市では、
そんなことも無いと思いますけど、
田舎ではその納品された物品が
グラフィックデザイナーの売る
商品だと思っている人が多いです。

でも、本当のところをいうと、
それらに反映されているアイデアこそが、
私たちグラフィックデザイナーの商品なんですが、
その辺りが全く理解されていないことが
この現代においても普通にあります。

アイデアという「情報」に
お金を払うという感覚が無いんでしょうね。

ちょっと、はっきり書いてしまうと、
行政、官公庁関係はその辺りの
勘違いが本当に酷いです。

アイデアのタダ使いが当たり前だと
本気で思っている役人が
うじゃうじゃいますね。

1円も出ないデザインコンペに、
見積もりもセットで出させる、
訳の分からない入札を、
さも当然のように平気でやります。ヤツら。

この入札の理不尽さ分かります?

デザインが良くても、値段で負けたら
ハイ終了〜。

で、見積もりの安いところを落札して、
何社からも出させた沢山のデザイン案は
丸パクリで、いいとこ取りして、
落札業者にさも自分が考えたようにして、
デザイン修正と称して指示を出せば
ハイOK〜。

担当の役人は、いい仕事をしたと大満足。

バカか!

私はそんな訳の分からない入札には
もちろん直接参加しませんが、
私の取引先の広告代理店や印刷会社などは、
色々なしがらみもあって参加するんですよね。

そして、私のところに相談にくるので、
付き合わざるおえなくなるんですが、
正直、勘弁してほしいです ^ ^;

何だか、愚痴愚痴な感じになっちゃいました。

でも、そんなことばかりじゃなく、
1秒でひらめいたアイデアを
さらに小1時間ほどで、具体的に媒体に
落とし込むくらいで出来上がった案件が、
何十万円とかで売れることもあるので、
そんな時は、やりがいを感じますね。

この世の中は全て「情報」で出来ている
といった考え方があるのですが、
そうなると、「情報」が一番価値のあるもの
ということになりますよね。

デザイナーという、仕事をやっていて、
アイデアという「情報」を扱っていると
その意味がよく分かります。
P.S

今回は、どうやってアイデア出しを
しているのか?というところに焦点を当てて、
記事を書こうと思っていたのに、
違う方向へ脱線してしまいました。

その辺の話は、また今度書いてみたいと
思っています。

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