クリエイターの頭の中はスゴい・・・訳でもない件

クリエイターの頭の中はスゴい・・・訳でもない件のイメージ

私は一応、クリエーターの
端くれとして、
グラフィックデザインを
仕事としているのですが、
常に何かを頭の中から
絞り出す事を日常的に
繰り返しています。

というのも、
この職業をやっている以上は、
クライアントのメッセージを
いかに効果的に広告や各販促用の
媒体に表現していくかを
考えなければならないし、
クライアントも当然、それを期待して
私たちにお金を払うわけです。

クライアントも満足させて、
エンドユーザーに対しても訴求力のある
デザインを生み出すことは、
なかなか骨の折れる作業ですね。

毎回、大なり小なり、
生みの苦しみを味わっています。

クリエイティブな世界をあまり
知らない人たちからは、
「よくアイデアが尽きないね」
といったようなことを
いわれることもあります。

そういった人たちは、
クリエイティブな仕事をしている
ひとは、何かゼロから1を生み出す
スゴい才能があるのではないかと
思っているようなのですが、
実際はそんなこと全然ありません。

どんなにスゴい天才芸術家や、
音楽家、有名クリエーターであっても、
そんなスゴいことをやっている人は
いないのではないかと思います。

以前、日本を代表する音楽家である
坂本龍一氏は、作曲する際に
全くゼロから曲を発想することはなく、
これまで、自分が聞いた曲や、
音楽以外の様々な体験の断片が
脳内に蓄積されていて、
その膨大なデータを取捨選択し、
組み合わせたものが、
自分の音楽として紡ぎ出される
といった旨の話をしていたのを
何かで聞いたことがあります。

それを聞いたとき、私は、
ああ、やっぱりスゴい人たちでも
私と同じようなロジックで
ものを創りあげているのだと、
とても納得する思いでした。

人は色々な経験を重ねていくうちに
知らず知らずに沢山の情報を
脳の中に蓄積させていきます。

自分は物覚えが悪いと思っている
ひともいるでしょうが、
そう思い込んでいるひとでも、
莫大な情報を脳細胞に刻み込んでいます。

その証拠に、ある出来事や
言葉などがきっかけとなって、
何十年も思い出す事のなかった
記憶が一瞬にして蘇ることって
ありませんか?

それも、強烈な記憶ではなく、
何でもないような生活の一場面だったり、
することだってあると思います。

私は、子どもの頃からの趣味趣向や
性格の影響で、人よりはちょっとだけ、
クリエイターとして生きるのに
有利な情報を頭に蓄積している
可能性はあるかもしれません。

そうやって自分に蓄積されたデータが
アイデアを生み出す作業の過程で、
何かキーワードのようなものが出てきて、
それがきっかけとなって、
色々な記憶が発動され、
頭の中のライトテーブルに並べられ、
そこにピンと来るものがあれば
あとは、自分のデザインロジックに
あてはめていけば、デザインが出来上がる。

なんか、そんな感じかな〜って
自分では思っているんですよね。

その理屈でいけば、
まずアイデアの泉は枯れることが
ないはずです。

それでも、毎回アイデア出しには
しんどい思いをしますが・・・

歳のせいか?

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