ITはリアルを机上にもらたしているようでいない件

ITはリアルを机上にもらたしているようでいない件イメージ

去年の9月27日、御嶽山が噴火し、
その状況と被害について、
連日報道されていましたよね。

マスコミ各社は上空からや、救助のための
各ポイントなどから、報道合戦を繰り広げて
いるようですが、なかなか現場の状況が
分からないといった、もどかしい感じが
伝わってきていました。

そんな中、頂上直下にいた登山客が噴火直後
撮影してネット配信した動画が、とても短く
決して見やすいとはいえないものではありましたが、
マスコミの報道などとは、比べ物にならないほど
臨場感があり現場のリアルを伝えていたのでは
ないかと思います。

9.11同時テロや3.11の震災の時も、
目を疑うような衝撃的映像が世の中に
流れましたが、たぶん皆さんは恐怖を感じながらも、
なにか実感の無い、映画のワンシーンでも
見ているような感覚でそういった映像を
見ていたのではないかと思います。

今回の噴火直後の映像でも、同じように
戦慄しながらも、何となく絵空事のような
感覚だったと思います。

これは、自分が同等レベルの出来事を
経験したことがないため、
例え実際に起こっている、真実の映像であっても
そこに自分のリアルを持ち込むことができない
からなのだと思います。

要は、どんなにITの技術が高度化して、
様々なことを擬似的に体験できるようになっても、
実際にその場でリアルに体験したことに比べれば、
極僅かな情報しか体感できないということです。

一方、頂上直下で噴火に遭い、何とか生還できた人は、
この世のものとは思えないような壮絶な景色、
音、匂い、熱、空気感を身をもって体感し、
死を覚悟した瞬間もあったと思いますが、
何とか生き抜くためのサバイバルをやり抜いて、
今、自分がこうして生きていることに、
強烈な生の実感を感じていると思います。

人はこのような生死を分ける体験をすると、
いいにつけ、悪いにつけ、その後の人生に
影響を及ぼすような精神の変化をきたすことが多く、
それがプラスに変化することができれば、
様々な困難に遭遇しても、乗り越えることができる
強い精神力を身につけることができます。

私は自分の経験からしても、
人間がどうあがいても、抗うことのできない、
大自然の大きな動きのなかに放り込まれ、
あるいは、自ら飛び込み、そこで生死の境を
綱渡りして生還するといった経験は、
今まで自分がいかに狭い視野で物事を考えていたのかを
気づかせてくれ、高い抽象度を持って物事を
思考することができるようになると思います。

IT技術が高度に発達し、バーチャルで
様々なことが体験出来るようになった昨今、
自ら求めてリアルな体験をするということは、
ヒトがヒトであるためにとても大切なことであり、
かつ、忘れてはいけないことなのではないかと思います。

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